武蔵野支部2019年2月例会

日 時:2018年2月8日(金)18:30~21:00

会 場:武蔵野公会堂会議室

報告者:高嶋道さん(JR吉祥寺駅南口徒歩3分)

テーマ:「アジア太平洋戦争 PART3 日本軍と「死の鉄路」(泰緬鉄道)」

 

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アジア太平洋戦争中に日本軍による占領地での強制連行・強制労働は、各地でおびただしい犠牲者を出しました。今回は、その中でも最悪な状況だった泰緬鉄道に関して報告します。タイとビルマを結ぶ415㎞の鉄道建設の労働力として日本兵13,000人、連合国捕虜61,808人、アジア各地から動員された労務者は20~30万人ともいわれています。どのような労働実態だったのでしょうか。

 

泰緬鉄道建設は、熱帯のジャングル、とりわけ険しい山岳地帯を切り開く過酷な重労働を強いました。信じがたいほどの突貫工事によって、わずか1年半足らずで完成しました。この間の「枕木の数ほど、死者が出た」という惨劇の実態は、日本人にはあまり知られていません。  

 

辛うじて生き残った捕虜や労務者は、その後どのような運命をたどったのでしょうか。そして戦後、この戦争犯罪は、どのように裁かれたのでしょうか、日本政府は責任を果たしたのでしょうか。そうした中で、贖罪と和解のために生涯を捧げた元憲兵隊員や市民の活動にも触れたいと思います。

 

昨年10月18日のNHKニュースは、次のように伝えていました。「タイの連合国軍の墓地では、泰緬鉄道建設75年目を迎え、捕虜ら犠牲者の追悼式が開かれた。関わりのある国の代表者ら100人が参列。日本は参加していない」さらに、「タイ政府や地元の県が世界遺産への登録をめざしている」「国民の一部からは『死の鉄道』という名称で登録をめざすべきだという意見も出ている」と。ここでも戦後責任が問われているのではないでしょうか。