武蔵野支部2017年2月例会

日 時 2017年2月10日(金)18:30~21:00

会 場 かたらいの道 市民スペース(今月は場所を変更しています)

      三鷹駅北口徒歩3分 武蔵野タワーズスカイクロスタワー1階

テーマ 「アジア太平洋戦争下のシンガポール」

報告者 高嶋 道さん

もっとくわしく

 シンガポールは、日本人の観光客の人気の国の一つです。かつて日本軍が占領し、軍政をしいたことを知って訪れている日本人は、どれだけいるでしょうか。

 リー・クアンユー元首相は、後に「イギリスの支配の方がまだよかった」と語っています。マレーシアやシンガポールでは、「暗黒の3年8か月」「暗黒の昭南時代」といえば、 誰でもが知っています。毎年2月15日、日本軍による犠牲者の追悼式には1000人規模の参加者があり、小学生から大学生も参加しています。私も仲間と参列しています。

 日本軍によって、数万人の虐殺、略奪、暴行をうけた華僑たちは、日常的にも「ケンペイタイ」の恐怖と不安に晒された生活を送りました。さらに、高額の寄付の強要と物価高食糧難に苦しみました。児童や生徒は学校で日本語の強要をはじめ皇民化教育を強いられました。1941年12月8日、日本陸軍は、イギリス領マレー半島コタバルに敵前上陸し、翌年2月にはシンガポールを陥落させました。以来日本の敗戦までの苦難は小学校の教科書にも記載されています。

 今回は、この時期の市民や子供たちの目から見た日本軍の実相をお伝えします。アジア太平洋戦争は、日中戦争の行き詰まりを「打開しようとした」新たな侵略だったことをシンガポール側から見つめ、明らかにしたいと思います。